一級建築士試験における建物事例の問題傾向
一級建築士試験の計画において、近年は毎年1問出題されているテーマが「建築物の保存・再生」をキーワードとしたものが出題されています。
まぁ、みごとに今年の学科試験においてもオール新規問題となっており、まず「知らんもんはいくら考えたってしらんやん」っとなってしまいます。
とはいえ・・・とはいえですよ。
「保存・再生」と言うキーワードに絞って興味を持てば、「もしかしたら知ってるかも知れない問題」に出会うかも知れないので、今回は実際に足を運んで見てきました平成29年11月23日から11月25日まで公開されていた「旧奈良監獄」についての記事を書いていきます。
試験には出題されたことはないですが・・・まぁまぁ、いいではないですかぁ~♪。
いっぱい余計なことを書きたい気持ちを抑えてなるべく建築士試験寄りに書いていきますので、気楽な気持ちで「ふぅ~ん♪」って感じでお読みください(笑)。
旧奈良監獄とは
江戸時代の悪い事をした人の牢屋ってこんな感じだったんです。(移築して残っていました。)
あくまでも、牢屋は「身体的な罰」(痛いぃ~罰のことね)を受けるまでに拘束するためのものでしたが、明治になって「時間を拘束」するためとそしてもうひとつの目的、「世界に日本を知らしめる」ためにこの旧奈良監獄をはじめ、全国で5か所「近代監獄」の建設が始まりました。
門の入口
門の赤レンガとともに、両端にドーム型の円塔がありロマネスク建築をイメージする曲線的な建物となっています。
建物の正面玄関
そして入口を入り、建物の正面はこんな感じっ!
威厳を思わせるような門の入口とまたイメージの違う直線的なファサードです。
一級建築士におけるキーワード-その1-
さて、あくまでも予想ですが、試験にでると考えられるキーワードは、「2つ」ありますが、まずひとつめはこれっ!
さきほど書いた「直線的な威厳のある建物」は見つかりました?
その建物を中心に、放射状に5本の罪を犯した人が収容される建物が伸びているんです。
なので、中心から全ての収容棟が見渡せるようになっているんです。
↑中央監視所
※見に来ている人が多かったので、見張り台にいてる人たちをモザイク処理をしていますが、元刑務所なだけにモザイク処理をするのに心苦しかったです・・・ごめんなさいっ。
2階なのですが、下も見渡せるようになっています。
それぞれ、放射状に伸びている建物の入口の上部を見ると、高窓があったり壁を漆喰で白くしたりと、刑務所の暗いイメージを払拭させるようになっています。
放射状に伸びている収容棟の2階廊下も1階が見渡せるようになっています。
長々と書いちゃいましたが、ひとつめの建築士で出そうなキーワードは、このシステムを考えた人、ジョン・ハビランドさんの名前を取って「ハビランド・システム」がまずは、この建築物の大きな特徴です。
刑務所としては、デザインも機能性も兼ね備えたこの「ハビランド・システム」。
あっそうそう、煉瓦造りも一緒に覚えててあげてくださいね。
↑両端の煉瓦造りの壁が離れていかないように天井に鉄筋がとりつけられていました。
キーワード①:ハビランド・システム
一級建築士におけるキーワード-その2-
もうひとつのキーワードは・・・この記事の冒頭にも書きましたが、一級建築士試験において「保存・再生」の問題が必ず1問出題されます。
そうっ、この建築物は「近代監獄」と言われている中で、現在でも唯一取り壊されずに残っている建築物なんです。
そして、老朽化のため本来なら取り壊されたかも知れないこの建物を、この度「保存・再生」されることになりましたぁ~!
しかも、再生は「刑務所」ではないですっ!それは・・・。
「ホテル」ですっ!
5つの放射状に伸びている棟の4つが宿泊棟になり、その他にも温浴施設やレストランなどが出来るそうです。
予定では、オリンピックイヤーの2020年に開業予定らしいですよ。
キーワード②:ホテルとして保存・再生
まとめ
最後に、出題されたことないけど一級建築士試験風(!?)にまとめてみますね。
文化財ホテル(仮称)(奈良県奈良市)は、ハビランド・システムと呼ばれる放射状に伸びた建物の配置をそのままし、少年刑務所の独房に改修を施した宿泊施設である。
こんな感じかなっ。
あかんっ、書きたい気持ちを抑えつつ書いたのですが…まだまだ書きたいっ(笑)。
なので、次回は「サクラとサク」の妄想旅行・・・妄想ではないですが(笑)、引き続き書いてみたいと思います。