広島市の基町団地って読み方すら知らなかったんです
「もとまち」団地って読むんですねっ。
関西出身なんで、最初は読み方もわからなかったんですが、建築士試験ではよく出題されていて、これでもかこれでもかって感じで約10年間隔で出るんですが、前回出題されたのは平成24年っ。
もう、いい加減出ないだろうと思ったのですが、この「令和元年」の試験に登場していましたっ!。
一度、他のブログでも触れているので、そちらも読んでからどうぞっ♪。
基町団地が建てられた理由のおさらい
原爆ドームから頑張れば、歩いて行ける距離にあるこの基町団地。
って事は、この辺り一帯も原爆の被害を受けた地域となります。
戦後、応急的に建てられた木造の公営住宅は老朽化し、過密化していったこの地域は「原爆スラム」とも呼ばれていたそうで、居住環境は悪化されていたそうです。
そんな中、戦後から約30年ほど経って、この地域の再開発がされた時に建ったのが、基町団地です。
(昭和46年というのが読めました。)
まだまだ、第二次ベビーブームの時代なので、たくさんの世帯が住めるようにと建てた・・・。
・・・ここ、大事なんで・・・(ゴホンっ)溜めて、溜めていいます・・・。
基町団地は、高層高密度の団地ですっごいたくさんの人が住んでいますっ!。
高層高密度ねっ♪。
中層中密度でもなければ、テラスハウス(低層)でもないのでっ!。
この2つのNGワードは、誤りの枝で出題されていました(平成13年度と平成24年度の一級建築士の問題より)
・・・あっ、ちなみに「第二次ベビーブーム」って何?っとなった方は、こちらのブログで触れていますので。
基町団地の特徴が令和元年で出題されてきた!
「高層高密度」の団地じゃんっ!
って言うのが、一番の特徴かと思ってここを押さえていればいいのかと思ってたんですが、令和の時代になって出題された「基町団地」は一味違っていました。
一級建築士試験の令和元年の問題より
基町高層アパート(広島県)は、偶数階に通路をもつ住棟を「く」の字型に連結させた計画である。
そっちの切り口できたかぁ~!。
さすがに実際に見に行ったとは言え、まさかのドローンを飛ばす訳にもいかないので、なんとか頑張って「く」の字が伝わる写真を撮ってみました。
・・・これで何とかわかるかなぁ~。
ちょうど曲がっているところがエレベーターと階段となっています。
ついでを言うと、集合ポストまで、L型で曲がっていました。
実際に少しお邪魔して、エレベータに上ってみました。
おぉ~!、本当に偶数階になっていたぁ~!。
スキップフロア・アクセス形式だったので、偶数階にだけエレベーターは止まり、奇数階は階段で行くということですねっ。
そうそうっ、この基町団地は屋上も農園とかになって活用されているので、R階を押してっと・・・。
カチッ、カチッ・・・。
・・・。
・・・。
・・・結局、押せなかった・・・(泣)。
でも、まぁお邪魔している立場なので、ここは諦めてっと。
そうこうとしているうちにエレベーターは・・・まだ、2階かいっ(笑)!。
偶数しか表示されないし、しかも低速なので、普段のエレベーターの何倍も遅く感じます。
そして、16階まで行こうと思ったのですが、自分の中の体内時計では、もう100階くらい上っている感覚になって、高所恐怖症も相まって・・・8階で降りちゃいました。
帰りは、階段でゆっくりと降りて行ったのですが、正直な感想はと言うと、吸い殻とかゴミが落ちていて、すごく悲しくなってしまいました。
だってさぁ~、この建物ってすごいんだから~!。
あの巨匠と言われているル・コルビュジェのユニテダビタシオンをリスペクトして建てられているので、共通なところもいくつもあるし、団地群の下に建って上を見上げると、「堂々とそびえ立っている」そんな姿が、大変な時代に生き抜いてきた・・・いやっ、建てられ抜いてきた感じがして、そんな建物だから、建物的にも評価されていて、何回も建築士の問題に出るんだから~。
なのに・・・(泣)。
っと、ちょっとなんだろうなぁ~、後味の悪い気分になって、次の建物を目指して15分ほど歩きました。
旧広島球場の跡地を整備している重機を横目にまっすぐまっすぐ歩き、振り返ると「基町団地」がそびえ立っています。
旧広島球場もあとかたもなくなくなっていて、「時代の流れ」を感じながら、まっすぐ歩いて次の目的地の「おりづるタワー」に到着しました。
この「おりづるタワー」は、建築士試験には出題されていないのですが、なるべく建築士試験に沿って、次回のブログで書いてみますね。
ちなみにこんなところですっ。
上に、展望台があるんです。
この公式ホームページのトップページにも書いてある言葉。
「ここに立ち、何を感じますか。」っと。
展望台には、本当に角度によって色々なものを見ることができます。
季節的には、紅葉された樹木が見れます。
あと、・・・原爆ドームも。
そして、「基町団地」からまっすぐ歩いて来ただけなんで、「基町団地」もしっかりと見ることができます。
(真ん中の奥に見えるのが基町団地です。)
ここから見た「基町団地」は・・・。
戦後の高層団地は、お役目を終えて解体されているのも多い中、基町団地は少し後から経ってからと言うのもあるのですが、この平和な時代の中を、どしっと構えて見守っていてくれているような、そんな安心感を感じさせてくれているようで、さっきまでの気持ちを払拭させてくれました。
・・・。
・・・。
何かカッコよく終わらせたみたいになっているけど、結構この気持ちは本当にそう思ったんだからねっ、ホントホントっ(笑)!。