建物事例

おりづるタワーに行ってみた

おりづるタワー

前回のブログの続きとなります。

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おりづるタワーへ行ってみた

前回の「基町団地」から旧広島球場を横目にずっとずっとまっすぐ歩くと、「折り鶴」の絵が描かれている外装の建物が正面に見えてきます。

ここに今回は行きたかったんだよなぁ~♪。

こういう今時の新しいスポットに行くのが・・・って思って・・・いませんっ!。

この建物は、構造的なことと法規的なことにすごく興味があったんですっ♪。

このブログは、建築士試験を受ける人にとってのブログなので、試験的な内容に寄せてこれから書いてみたいと思います。

いやっ、むしろあえて「書きたい」が故に、試験寄りに書いているのかも知れませんがっ(笑)。

とっ、言うことで前回のブログからの続きとなっていますので良かったらこちらもどうぞ。

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ざっくりどんな建物かと言うと・・・。

設計者は?

三分一博志さんです。

建築士試験には出題されたことがないのですが、今後出題されそうな建物で言うと「直島ホール」を設計された方です。

行きてぇ~!。

・・・あっ、心の声が大きな文字となって出てしまいましたっ(失礼)。

どちらの建物も・・・と言うか、三分一博志さんの設計した建物は、「自然」と一体化しているものが多いです。

これ以上、私がでしゃばって評論出来る立場でもないですが、ひとことだけ言わせてもらうなら、「風と太陽と会話のできる建築家」というイメージですが・・・合ってますかねぇ~?。

自然エネルギーと言えば、この人も有名ですねっ。

聴竹居
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ざっくりどんな建物?

試験には関係ない内容で話しますと、まずは入場料は、1700円。

高いっと言う話しもあるのですが、売り上げは原爆ドームの保存に寄付もされているそうなんで、高いとは思いません。

さらにプラス100円を払って、折り紙を1枚もらいことになるのですが、こちらもぜひ買うのをおすすめします。

そして、まずは一気にエレベーターで展望台へ。

外壁がオープンなため、風が気持ちいいですっ♪。

隣で見ていたお姉さんは、風でチケットが飛ばされて・・・あっと言う間に、はるかかなたへ・・・もうそうなったらどうしようもないっ。

っという事は、オープンすぐの時間に行ったのですが、展望台からの景色をだいぶ独り占め出来て、テンションが上がって、同じ階にある握手カフェと言うカフェがあるので、カフェラテなどをドーム状の中のソファに座りながら、ゆったりとした時間を過ごしました。

そして、緩やかなスロープで階を降りていくと、12階に「おりづる広場」があり、周りの景色から見えるあらゆるものの説明とか、デジタルを駆使した遊べるところ、そして休憩するところ・・・そして、「折り鶴」を折るところ。

観光名所ブログではないので多くは語りませんが、この折った「折り鶴」は、建物の端っこに誘導され、床がガラスになって、高所恐怖症にはゾクっとするところをひとりで進んで行かなければなりませんっ。

おりづるの壁

 

学科試験終了

そして、そこから空洞になっているガラスの外壁へと「折り鶴」を投げるのです。

そうすると、「折り鶴」はひらひらと舞うように落ちて・・・いきませんっ!。

現実は、ひらひらと言うよりはアララ・・・つて感じで落ちていきますが(笑)。

そして、それが外からは、透明の折り鶴の貯金箱みたいになっている外壁、あと3年くらいでは、折り鶴でいっぱいになるので、この外壁を「おりづるの壁」と名付けているそうです。

おりづるタワー外観

ガラスの外壁のところに「折り鶴」がためられていっています。

この12階があって、あとは1階のカフェ・物産館のみとなります。

その間は、オフィスビルとなっているので、観光客からすれば何もないです。

だけど、ただ階段で降りていく訳ではないですっ。

緩やかなスロープや、まるで丘のような階段をおりていくのです。

ここでも外壁は、開口部があり、風を感じながら・・・。

ゆるやかなスロープで風を感じながらでもいいし、端っこには一気にワンフロア分降りることのできる滑り台もあります(大人も可)。

すべりだい

もし行かれる方は、オープンと同時くらいに行くといいですっ!。

観光客の団体さんも昼からが多いそうですのでぜひっ♪。

わかったら教える

・・・いやいやっ、ドヤ顔してるけど観光名所ブログじゃないっていうねんっ!。

ここからは、ちゃんと建築的な事を(やっと)書いていきますねっ。

建築士試験的にこの建物を説明します

まずは、この建物の大きな特徴のひとつは「新築」ではなく「改修」「増築」であることではないでしょうか?。

なぜ、壊さずに「改修」を選んだのか?。

恐らく「改修」の方が、工事費用はかかったんではないでしょうか?

それは、現在の広島市では景観規制で原爆ドーム周辺は、高さ25mの制限がかかっているために、この高さは新築では建てられなくなるという事。

「既存不適格」の「フルリノベーション」での設計・・・ご苦労は計り知れないものがあったと思います。

そして、さらに追い打ちをかけるのが、竣工が昭和53年ということで、昭和56年6月よりも前に建てられているこの建物が「旧耐震基準」だという事。

かなりの耐震補強があり、いい感じのスロープで降りてきた部分は、増築で、その反対側も増築をして、新躯体を挟み込んでいる状態。

さらにそのスロープも開口部があいているので、その開口部も建物への風圧力も軽減しているのではないかなぁ~・・・(たぶん)。

そんな厳しい条件の中でも、何とかして建物を存続させてこの景色を見せてくれている建物オーナーの広島マツダの気持ちが伝わってきます。

最後は試験風にまとめてみた(笑)

最後は、ひとことを試験風にまとめてみることにしますっ!。

三分一博志のおりづるタワー(広島市)は、東西に新躯体を設け耐震補強を図った改修により、屋上には大庇を設けた開放的な屋上広場のある複合ビルである。

ってこんな感じかなぁ~。

ぜひ、興味を持った方は、どうぞ見に行って「折り鶴」を折って、平和を願ってください。

おりづるタワー

この「折り鶴」で出来上がる「折り鶴の壁」が「折り鶴」でいっぱいになるのは、あと3~4年だそうですので♪。