計画の方がよく出題されます
前回は、「構造」での科目で出題された「自走式駐車場」の記事でしたが、本当は「計画」での出題の方が多いんです。
前回の記事はこちら↓
今回は、「計画」寄りで。一級建築士だけではなく二級建築士でも出題されますので、覚えなきゃいけない数値もありますので、色々とまとめていきますね。
昔、こんな問題が出題されています
一言で「自走式駐車場」と言っても色々と種類があります。
スロープによって、建物の中で車を走らせて駐車する場所へと行く駐車場なのですが、車がブンブンと走る…いやっ、そんなに飛ばさないでしょうが(笑)、自走式駐車場は特に、構造や防災等の安全に気を使ってあげないといけない場所です。
そう言う意味で、まあまあ良いのが「サイドスロープ」タイプではないでしょうか?(個人的見解ですが。)
まずは、サイドスロープタイプというのはこんな感じの自走式駐車場です。
では実際に出題された一級建築士の平成15年度の問題です。
立体自走式の駐車場におけるサイドスロープは、スロープと車室とを分離する方式である。
「スロープと車室が分離のがポイントだね」
他にも車室を走っていて端っこのスロープで上階へ行くような「スキップフロア」タイプや真ん中にスロープがあるような「センタースロープ」タイプがあるのですが、どうしても「サイドスロープ」タイプは分離しているしているために、面積効率は劣ってしまいますが、安全性が良かったり、渋滞も緩和されるので他と比べると効率がいいですね。
では、数値を覚えましょう
まずは、一級建築士の平成29年度の問題です。
自走式の立体駐車場における自動車の車路において、傾斜部の本勾配を1/5とし、傾斜部の始まりと終わりのそれぞれの長さ6mの部分の緩和勾配を1/10とした。
では、正しい数値とともに覚えなきゃいけない数値がいっぱいあるので、ここからは質問形式でまとめていきますね。
※車体寸法や車軸距離などによって最小回転半径は決まります。
カントって知っています?
「カント」とは、「片勾配」と言う意味です。
車を運転していて、カーブの部分で自然にカーブが曲がれるように例えば右カーブだったら、左側の外側が右側より高くなっていて、カーブからはみ出さずに曲がることができ、安全性が確保できます。
何となく、はみ出したら危ないもの…例えば、プールのウォータースライダーもカントが付いているのが見受けられますね。
もう少し内容をまとめると…。
- 回転の中心側を低くする。
- カントの勾配は、スロープ勾配の1/2とし、曲線部の始まりと終わりはゼロとする。
出入口について
何となく、車で大型スーパーとかホームセンターとかに行く人はわかる問題です。
一級建築士試験の平成17年度の問題です。想像して解いてみましょう。
商業施設における平面自走式の駐車場は、出入時の安全性及び周辺交通への影響を考慮して、全面道路に対する出入を左折入庫・左折出庫とした。
まとめ
まんべんなく、よく出題される項目ですので、数値を覚えなきゃいけない部分と、想像も必要なものもありますが、少し出かけた時などに自走式駐車場を試験問題を意識してチェックしてみてもわかりやすいと思います。
ちなみに「カント」でしたら、電車の線路とかでも片勾配(カント)がついていますし、ジェットコースターにもスピードが出るようについていますが、スリルを味わうために逆カントがついているところもありますので。
↓これは、カントが付いているどうか確認できませんでした…(笑)。
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