法規

平成30年度一級建築士学科を自分勝手に分析してみることにした(法規_08)

平成30年度本試験分析法規8

まずはじめに

平成30年度一級建築士学科を自分勝手に分析しています。

初めて読む人は、こちらも読んでおいてくださいね。

https://itsunaru.com/prologu/

では、前回の続きからです。

前回はこちら↓

https://itsunaru.com/houki07/

法規21(レベルA)

21番の問題からは、関係法令と思いきや、問題文を読んでみると「建築基準法又は建築士法上」と書いてあって、少し建築基準法が混じった問題となっていました。

21番では両方の法律が混じった問われ方は、ちょいちょいあるので、問題を始める前にチェックしておく方が、心構えが出来ていいと思います。

今回の問題は、消去法としても答えにたどり着くことができる…いやっ、2番の枝が少し応用っぽいなぁ~。

解答の4番の枝については、「定期講習」についてでした。

一級建築士を受験している方で、二級建築士を持っている人は中には定期講習を受講している方は、大体3年ごとだと認識している方もおられるのではないでしょうか。

…自分自身も今年度は、定期講習に行かないといけないけど…まだ申し込んでいない(汗)。

それでは、ちょっとここでイメージをしてみましょうか?

例えば、ずいぶん昔に二級建築士を合格したお友達がいてるとしましょう。

そうですねぇ~、ずいぶん昔…5年前くらいを想像してくれたらいいかな。

その人は、ずっと合格してからは、別の業界で働いていました。

もちろん、その間は「定期講習」は受講していません。

そして来月から、転職をして設計事務所で働くことになりました。

『定期講習を受けるのんって、所属してから3年以内でいいと思います?』

そう、これが今年の問題でした。

・・・なんか違和感を感じませんっ?その人は5年前に受かっていて知識は5年前で止まっているんですよ。

その間に、色々な法改正もあったのでその事を知っていてねっというのが「定期講習」です。

なので、正解は、『所属してから3年以内ではなく、遅滞なく』という事になります。

もっと、リアルに言うと実際には所属建築士の変更申請をしにいくと、その場で定期講習をその人が受講しているかどうかのチェックがありますので、たとえ3年以内に受けたらええかぁ~っと言う勘違いがあったとしても未受講は防げますけどね。

該当条文は、建築士法第22条の2(定期講習)。こちらはよく出題される条文ですが、第1項から規則17条の37に飛んでいくと書いてあります。(参考までにオレンジ色の法令集だとP835に記載されています。)

法規22(レベルA)

毎年、ほぼ2問出題される建築士法の問題の1問目です。

…が、先ほどの問題は「定期講習」が解答で、今度は「管理建築士講習」が解答だったんです!

なんか、解答だけ見るとメッセージ性の強い問題やなぁ~っと思ってしまいました。

では、またまたここでイメージをしてみましょう。

二級建築士を合格して独立してひとりで設計事務所をしていたとしましょう。

もちろん、管理建築士さんです。

晴れて去年の12月に一級建築士の合格通知が届き、今年は免許も届き、「二級建築士事務所」から「一級建築士事務所」に変更しようとした時…。

『一級建築士として3年以上の業務に従事して管理建築士講習を受講した後でないとダメですよぉ~』って言われたら…。

落ち込む人

落ち込みませんか?まさかの3年後って・・・。

二級建築士事務所でちゃんと管理建築士さんとしてやってきているので、改めて受ける必要はないですよね。

一級建築士平成21年度にはこんな出題がありました。

二級建築士として3年以上の設計等の業務に従事した後に管理建築士講習の課程を修了した者が、新たに一級建築士の免許を受けて一級建築士事務所の管理建築士になる場合には、改めて管理建築士講習を受ける必要はない。

正解はマル

該当条文は、建築士法第24条第2項でした。

法規22(レベルA)

建築士法についてのもう1問です。

こちらは平成26年度に同じ問題が出題されていましたので書いておきますね。

建築士が道路交通法違反等の建築と関係しない罪を犯し、禁錮以上の刑に処せられた場合には、建築士の免許の取消しの対象とはならない。

答えはバツ

該当条文は建築士法第9条第1項第二号・三号と建築士法8条の2第三号、そして建築士法第7条第三号というプロセスです。

これだけ見るとややこしいんですが、要は「第9条」を見に行ったら「前条に行ってなぁ~」っと言われ、行ったら行ったで、「第7条に行ってなぁ~」ってなっているだけなんですけどね(苦笑)。

建築士法違反の禁錮刑とはどこにも書いていないので、禁錮刑となった人は免許の取り消しになっちゃうんです。

余談ですが、「禁錮以上」なので、その上とされている「懲役」も「死刑」もダメですよ。

そして余談ついでですが、「禁錮」の「錮」って漢字…難しいです~。

まとめ

今回は、建築士法が含まれている関係法令問をまずは記事にしてみました。

平成26年度なんかでしたら、建築士法が含まれている問題が問あったんです。

去年、めっちゃ多いやん~っ!っと思った方っ。

よくよく見ると…今年も実は、「建築士法」関係が解答となっている問題は、同じく問あるんですっ!

ぜひとも建築士法マニアになると点数が伸びますので、ぜひ苦手意識を持たずに得意意識(!?)を持って、勉強してみてくださいね。

問題21番、問題22番の解答になっている枝は、個人的には何度か相談された内容だったので、難しくなかったんです。

さすがに問題23番の解答の「禁錮刑になったけど、免許取り消されるかなぁ~?」っと言った相談者には出会ったことはありませんが。

あっ、そうそう平成21年度にはこんな問題がでました。先に答えを書いておきますが、正解は「マル」ですっ!(該当条文建築士法第21条の3)

・・・決して、「バツ」と答えないでくださいね。

建築士は、建築基準法、建築士法等の規定に違反する行為について、相談に応じてはならない。