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建築士試験における出題傾向
一級建築士では、昔っからよく「施工」で出題されているのですが、二級建築士では「構造」で強度関係と絡めて出題されています。もちろん一級建築士も「構造」でも出題されていますよ。
二級建築士は、近年は25問中2問出題されていますし、細かいところまで出題範囲が広がっていますので、こちらの記事も目を通しておくといいかも知れないです。
なので今回は、どちらかと言うと「施工」よりで書いていきますね。
覚えておく要点
そもそも含水率って何?
あとでもう一度書きますが、特記のない限り構造材の含水率は20%以下って…。
まあまあ、ビチャビチャやんっ。
…っと、最初は思った訳ですよ(笑)。まぁそうは言っても人間の体っていうものは約60%で出来ていてもビチャビチャ感はないんですけどね。
公式にするならばこんな感じ。
つまり、カラカラの状態の木材(全乾状態)の重さが1キログラムだとすると切ったばかりの時の水分の重さも1キログラムだとすると、含水率はなんと100%になってしまうんですね。
どうやって測定するの?
電気抵抗式水分計又は高周波水分計というのがあります。
最近では精度の高いものも出てきているので、特に問題はないのだけど、正確に測定しようとしたら「全乾法」というものもあります。サンプルから試験片を取り出して、カラッカラに乾燥させて測定するものです。
そりゃあ、正確に測れるわなぁ~って感じですが、全乾状態にしちゃったものは反ってしまったり、割れの可能性もあるので、使うことはできなくなりますけどね。
一級建築士試験の平成26年度の問題より
工事現場における木材の含水率の測定を、電気抵抗式水分計がなかったため、高周波水分計を用いて実施した。
使用する部材ごとの含水率は何パーセント?
含水率が低いほど、カラッカラの状態だから反ってしまったりして困るようなところ、そうっ!「造作材」で使用する木材は最初から、なるべく乾燥した状態で反っていないのがいいですよね。「敷居」とか「鴨居」で使っていたら、ある日扉があかなくなった!なんて事になったら大変ですもんね。
こんな感じで、木材は乾燥すると、木表側が凹に反る性質があるので、鴨居は、木表を下端にして、敷居は木表を上端に使うことも合わせて覚えていてください。
となると、肝心の含水率は、特記のない限りは、構造材では20%以下とし、造作材では15%以下となります。
まとめ
含水率の出題傾向としては、「測定」と「部位別の含水率」がポイントとなります。個人的には、「木表」と「木裏」がどっちがどっちっていつも迷っていました。木の年輪で言うと「木表」が若い方なので、みずみずしくて水分が多いので、乾燥収縮が大きいから木表側に凹に反るってイメージなんですけどね。
リアルに現場だと、最近は造作材に集成材を使用するので、小口を見て「ん~っ、どっちを木表として使ってもらおうかな?」っと見分けにくいので、違う意味で悩んでしまっています。