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出題の可能性は大きいです
二級建築士は、用語の説明で平成29年度に出題されています。一級建築士では平成27年度に「液状化に関する」問題が1問出題されています。数年出題されていなかった時もあるのですが、やはりしっかりと覚えておく項目でもあります。
覚えておく要点
液状化現象とは?
まずは、正しい枝で定義が出題されていましたのでそちらを載せておきますね。
二級建築士試験の平成29年度の問題より
水で飽和した砂質土等等が、振動・衝撃等による間隙水圧の上昇によって、せん断抵抗を失う現象
もう少し、説明するとまずは地震発生前の飽和した砂の状態…砂に水が囲まれてタプってなってる状態のこと。
その飽和した砂が、地震によって振動や衝撃によって砂の粒子がバラバラになって、一旦浮いた状態となります。
その後に、砂の粒子は沈みこみ、地面には水が出てきたり、時には砂や水が地表に噴出する現象が生じることもあります。(噴砂現象)
こうなってしまうと、土粒子間の有効応力がゼロになる、つまりせん断抵抗を失うことになってしまうのが「液状化現象」です。
液状化がおこりやすい地盤の特徴
液状化対策にどのようなものがあるの?
有効な地盤改良としては
- 締固め工法
- 深層混合処理工法
- ドレーン工法等
があります。
再液状化の恐ろしさ
液状化の動画がYOUTUBEでアップされてたので、見たことがあるのですが地震が起きてから少し水が出てきたと思ったらあっと言う間に一面が水浸しになってました。
東日本大震災の後、ちょうど関東に仕事に行くことがありましたので、合間にディズニーランド…中には入って遊んでないですが(笑)、浦安市を見に行ってみました。
あちこちのインターロッキングブロックはガタガタになっていて、立ち入り禁止場所もたくさんありました。
千葉県の浦安市では液状化現象が85%起きたそうです。
さきほどのイラストのように、一度液状化現象が起きると水が抜けたかのようになっているのですが、確かに深いところは締まってはいてるのですが、浅い部分は再度地震が起きると、またかき回されてそして沈んでまた同じくらいの地震だったら同じようなレベルの液状化現象が起きてしまうわけなんです。
なので、建物が傾いているところに再液状化が起きると今度は傾きだけではなく、倒壊をしてしまう恐れも出てきてしまうんです。
実際に東日本大震災の2週間前に起きた、ニュージーランドのクライストチャーチ近郊ではその前後に地震が多数発生し、広い範囲で複数回の液状化現象に見舞われたようで、街の風景が一気に変わってしまいました。
一級建築士平成27年度にはこんな出題もされています。
将来的な地震においては、過去の地震で液状化した地盤であっても、液状化する可能性がある。
「しっかりと液状化に対しての検討が必要となり、現在では色々な取り組みがされています。」
まとめ
液状化しやすいのは「砂質地盤」であるということ。そして、「起こりやすい条件」か「起こりにくい条件」かのどちらかで覚えるようにしましょうね。ちなみにさきほどは「起こりやすい条件」で書きました。
おまけ
コンクリート工事における締固めに使用する「棒形振動機」。密実なコンクリートが得られるように用いるものですよね。加振時間は、1個所5~15秒の範囲とするのが一般的で、振動時間は、コンクリートの表面にセメントペーストが浮き上がるまでを標準とします。
…これって、何となくですが少しだけ「液状化現象」と似ていません?
なので、長時間かけすぎると、砂利が下に沈み込んで水が浮かんできて、材料の分離が生じるので、注意しましょうね。