請け負うということは・・・。
建築士試験において、「工事請負契約約款」に関する問題は、二級建築士でも一級建築士でもほぼ毎年1問出題されます。
言い回しが少し複雑な感じがしますが、ストーリーで考えていくと覚えると言うよりは、イメージで考えていけると思います。
そもそも、「工事」を「請け負う」という事はどういうことか?。
よく、世間では「請けている方が立場が弱いから負けっという文字があるんだよ」とかいう話しって聞いたことないです?。
全然っ、そんなイメージで「請負」と意味は持ってはいけませんよねっ。
例えば大きな建物を想像するよりも、そうだなぁ~例えばオーダーメイドのスーツを作ってもらうことにしましょうか。
そうっ、アナタが工事請負契約で言うところの「発注者」です。
そして、今回スーツを作ってくれる服屋さんが「受注者」となります。
ある程度のイメージを伝えて、採寸もして生地も選んで期間は6か月・・・出来上がりが楽しみですっ♪
でも途中で、服屋さんの方から「どんな色の糸で縫ったらいいでしょうか?」とか「どこで生地を買ってきたらいいでしょうか?」なんて聞かれたり・・・「次、何やったらいいでしょうか?」ってそんなん聞く服屋さん・・・いないですよねぇ~。
請けたんなら、キチンと責任を負ってオーダーメイドのスーツを作るっ!。
これが、「請負」ですっ。
決して、立場が弱い訳ではないですからね(笑)。
そんな風に思っていてオーダーメイドのスーツを頼んじゃったら・・・。
「自分でせえやぁ~!」
っと、一喝されること間違いないですねっ(笑)。
でも、もし・・・。
楽しみに待っていた6か月後に、スーツを取りに行って着てみると・・・。
・・・これっ、スーツじゃないしぃ~!。
っとなると、当然お金は支払わなくていいし、損害賠償の問題までなってしまいます。
いくら、服屋さんが「頑張ってカッコイイ着物を作ったからお金はちょうだいっ!」っと言っても、もらうことはできないですよね。
例え、スーツが出来たとしても・・・。
・・・(無言)。
なのでっ。
「請け負う」っというのは、プロでないとできない仕事なんですね。
工事を請け負うということは・・・。
今度は、これが大きな建築物になるとどうなるか・・・。
基本的な考え方は変わらないのですが・・・さすがの受注者も工事の途中で、発注者に聞かなきゃならないことも出てくるかも。
いくら請け負った「受注者」が頑張らないといけないのはわかるんだけどねぇ~。
で、発注者に聞いてみたら・・・。
っと言われたら、どうしようもなくなり前に進めませんっ。
そこで、「発注者」のサクラは考えましたっ!。
これを「委託」すると言います。
※「委託」については、最後に書きますね。
っという事で、サクが「監理者」となると・・・工事がスムーズに進みそうですねっ♪。
てな訳で・・・。
めでたく、工事請負契約約款に登場してくる3人の主要人物・・・「発注者」・「受注者」・「監理者」のイメージはつきましたでしょうか?。
この3人の他にも、ちょこっと登場しますがそれはおいおいと・・・。
施工の科目で出題される工事請負契約約款は?
民間(旧四会)連合協定から発行されている工事請負契約約款からの出題となっています。
この工事請負契約書は、1923年の大正12年に発行され、時代と共に改訂されて現在に至っています。
発注者が、この材料を使ってほしいと言って持ってきたら・・・。
途中で、地震や台風の天災が起こって建物が壊れたら・・・。
とか、さまざまなトラブルやリスクを想定している約款ですので、きっとストーリーが見えてきたら解きやすいんじゃないかなぁ~。
約款は全部で35条で構成されています。
少しずつですが、試験に合わせて今後も記事を書いていきますね。
委託とは?
最近、一級建築士試験の方に工事請負契約約款とミックスして出題されている「建築設計・監理等業務委託契約約款」
ミックスされている分、ややこしく感じるんだろうなぁ~。
さっきの工事請負契約約款では・・・。
- サクラ・・・クライアント・・・発注者
- サク・・・一級建築士・・・監理者
っと言う名前の役割でしたが、この委託契約約款では・・・。
- サクラ・・・委託者
- サク・・・受託者
っと、役割の名前が変わることを覚えておけばまだ読みやすいかもですよ。
おまけ
以前に、「請負工事の書類」についても書いていますので、良かったらそちらもどうぞ♪。