建築士試験の勉強法

消防用設備等の種類-屋内消火栓設備について-

屋内消火栓設備の役割

前回の記事の続きです。

消防用設備等の種類消防用設備等って何? まずは、「消防用設備等」って何?から勉強していきましょうかぁ~。 何となく、スプリンクラー?、非常...

今回の話しは、これですっ、コレっ♪

建築関係ではない人も見たことあるかと思います。

この「屋内消火栓設備」は前回の記事でも書いたのですが、「消防用設備等」の種類で言うと、まずは誰が使うかと言うと・・・。

建築物に住んでいる(携わっている)人たちが使うもの・・・すなわち3つに分けた中での「消防の用に供する設備」に属します。

「消防の用に供する設備」からまた3つの「消火設備」・「警報設備」・「避難設備」に分かれていくので今回の屋内消火設備は「消火設備」に属します。

なぁ~んて、難しく書いてみたのですが・・・。

今回の屋内消火栓についての出題は、二級建築士で言うと「計画」、一級建築士で言うと「環境設備」で出題されるのですが、どちらも「法規」の科目でも出題されるので、少し消防法の法の構成を知っておくと「法規」で便利かと思って。

もう一度、今度は条文構成で書いてみます!。

消防法第17条

で、消防用設備等の設置が定められていて・・・。

消防法施行令第7条

で、消防用設備の種類が定められていて・・・。

消防法施行令第10条~

この第10条から各消防用設備の細かい基準が定められています。

サク
消防用設備等の基準の問題が法規で出題された時は、消防用施行令の目次を活用してもひきやすいよっ♪

で、パラパラと探していくと・・・。

消防法施行令第11条

という訳で、消防法施行令第11条には屋内消火栓設備についての基準が定められているという訳です。

少し、話しが「法規」的なものになってしまいましたで、戻すと・・・。

屋内消火栓設備は、火災が起きてから消防士さんが来るまでの間(初期消火)に自分たちで自衛を目的にで消火するものです。

水で消火するものなので、油火災(B火災)や電気火災(C火災)には向いていないものなので、木材や紙や繊維等の一般可燃物の火災に適している消火設備となります。

段々と、法規的な説明になるけどもう少し・・・。

消防法施行令第11条第3項

に注目すると・・・。

第3項は一号と二号に分かれていますっ!。

これらが、屋内消火栓を「1号消火栓」とか「2号消火栓」と呼ばれている根拠となる訳です。



屋内1号消火栓とは?

まず、よくよく見ると自動火災報知機が付いていたりするのが多いです。

赤い丸の形で「強く押す」って書いているところねっ。

ここを押すと警報が鳴るだけではなく、水をくみ上げるポンプが起動します。

(※実際はポンプ方式だけではないですけどねっ。)

で、中にながぁ~いホースがあって・・・25mまで届くくらいのながぁ~いホース。

このホースをひとりが引っ張って、まあまあキチンと伸ばしてあげて「ええぞぉ~!」って言うと、もう一人が「いくでぇ~!」っと、開閉弁を屋内消火栓のところで開けるという、ふたりで行うもの。

なかなか大変そうですねぇ~(汗)。

しかし、水はめっちゃ出ますっ!。

1分間に130リットルもっ!。

・・・想像が出来ていないですが・・・。

でもなぁ~、息を合わせてしないといけないし、この1号消火栓って訓練が必要だったりします。

では、それに対して2号消火栓とは・・・。

屋内2号消火栓とは?

長さは、15m以内です。

中を開けると、お庭の水を撒くホースみたいな感じになっています。

ほとんど使い方の感覚も水を撒く感じっ。

1号消火栓設備と違って、「ひとりでできるもんっ♪」。

水の量は、1分間に60リットルなので、1号消火栓設備の半分以下。

使いやすいので、社会福祉施設とか病院とかホテルでの設置が多いかなぁ~。

でもなぁ~、水の量がちょっと少ないかぁ~。

そこでっ、いいのがありますっ!。

易操作性1号消火栓

こういうのがあります。

性能自体は、1号消火栓と同じっ!。

ひとりでできるっ!。

お庭の水を撒くホースみたいになっているっ!。

これが、大きな特徴ですっ。

まだ、他にもこんな種類があります。

広範囲型2号消火栓

消防法施行令第11条第3項第二号ロに定められています「広範囲型2号消火栓」。

2号の15mを広範囲にしたものでこちらも25mっ!

水の量は、1分間に80リットルなので、1号と2号の間って感じですね。

もちろんこちらも、「ひとりでできるもんっ」です。

こうやって4種類の消火栓設備を紹介したのですが、よほど危険な場所の工場とか倉庫・危険物貯蔵所だったら号消火栓を使わないといけないけど、後はそれぞれの場所に合ったものを使っていけばいいとなっています。

という訳で、最後は問題を。



一級建築士試験の平成22年度の問題より

社会福祉施設、病院、ホテルに設置する屋内消火栓設備については、一般に、1号消火栓を採用する。

サクラ
何か、病院とかで1号消火栓って使いにくそうだなぁ~。 
サク
そうだねっ、これは誤りの枝だねっ。

まとめ

実際の使い方が書いてあったサイトがあったので、リンクしておきます。

参考サイト☞消防用設備等の取扱方法

こちらを見ると、1号消火栓の大変さがわかるかと思います。

昔は、「いっこはにこ、にこはいっこ」って感じで「1号消火栓(いっこ)は25m(にこ)、2号消火栓(にこ)は15m(いっこ)」なんて覚えていたんですが、「広範囲型2号消火栓」(2号なのに25m)も出題されそうな気がして、この覚え方は役に立つかどうかわかりませんが、良かったらどうぞ♪。

そもそも、この記事を書きたかった理由があるんですっ(苦笑)。

先日、山口県に行った時に新山口駅の連絡通路が壁面緑化(垂直庭園)があって、とても素敵だったんです。

関連サイト☞新山口駅南北自由通路(垂直庭園)

こんな素敵な通路に置いてあった屋内消火栓設備。

思わず、珍しかったので写真を撮ってしまいました。

両面ともスケルトンで、馴染みすぎやろぉ~!って思ってしまった(笑)。

ひだりうえのシールを見ると・・・。

しっかりと「この消火栓はひとりで操作できます」って書いてありましたっ♪。