建築士試験の勉強法

鉄筋コンクリートの床スラブの厚さ(2)

使用上の支障防止の続きです

前回の記事の続きとなりますので、ぜひこちらから。

鉄筋コンクリートの床スラブの厚さ(1)鉄筋コンクリートのスラブ厚は原則、建築基準法 今回のブログテーマは、「RCのコンクリートのスラブ厚さ」。 この内容は、二級建築士...

どこまで書いたかなぁ~。

あっ、そうそうっ!。

なぜ、床スラブでは人間の聴力では聞こえない「10Hz以下」は要注意かってことでしたねっ。

前回の記事に書いたトランポリンのように床がボワンボワンすると床の鉛直方向に波を打ちます。

その波が固有振動数っとなって、しかも10Hzになるとどうなるか・・・。

・・・なんか知らんけど・・・しんどい・・・あっ、これって方言かぁ~(笑)。

体がだるくなったり、やる気が起きなかったりいいことなんて何もないっ。

だから、耳では聞こえない音は身体上影響があるので気を付けないといけないんです。

重低音のスピーカーは、耳ではなく体で聴くものだっと言われるくらい体にガツンっと来ます。

これが四六時中感じてたら・・・。

しかも耳に聴こえるものでもないし、ましてや目に見えるものでもない・・・。

なぜか身体に不調が出る・・・。

もしかして自分って・・・霊感でもあるの?。

って、思わ・・・ないかぁ~(笑)。

じゃあ、どうしたらいいんよぉ~???

使用上の支障防止対策

まずは、どうしたらこの怪奇現象(!?)が現れてくるのか?。

それはっ!。

剛性が不足するからっ。

スラブのたわみが・・・短辺有効スパンの1/200以上になると・・・。

怪奇現象があらわれちゃいますっ!

だからっ!。

RC基準では、クリープも考慮して1/250以下で抑えるようにスラブ厚さを考えましょ♪っとされています。

そして(ここ大事っ!)、「使用上の支障が起こらないこと」をどうやって確認するのか?。

その使用上の支障がないことを確認できる手段は、「構造計算」ですっ、「構造計算」っ!。

決して、スラブ断面の応力からの確認ではないですよ。

では、ここで問題でもっ。

一級建築士試験の平成13年度の問題より

柱及びスラブの断面の各部の応力を検討することにより、構造部材の振動による使用上の支障が起こらないことを確認した。

決して「応力の検討」ではなく「構造計算」ですっ!。

なので、この枝は誤りの枝なんですね。

実は・・・。

建築基準法にもサラッと書いてあるんですね。

建築基準法の施行令第3章の「構造強度」の中の第8節「構造計算」の中の第82条第4項に、こう定められています。

(ぜひ、目次で確認してみると法の構成がわかっていいですよ♪)

建築基準法施行令第82条第4項

四 国土交通大臣が定める場合においては、構造耐力上主要な部分である構造部材の変形又は振動によって建築物の使用上の支障が起こらないことを国土交通大臣が定める方法によって確かめること

ここからは、告示にいくのですが気になる方は告示第1459号をどうぞっ。

ここでの試験で覚えておいた方がいいのが、床スラブの数値。

まとめるとこんな感じっ。(床版の短辺方向の有効長さ)

  • 片持ち梁以外の床版・・・1/30以上
  • 片持ち梁・・・1/10以上

だからっ。

前回の記事に書いてた問題。

もう一度、書いてみますっ!。

一級建築士試験の平成25年度の問題(前回と同じ)

一辺が4mの正方形床スラブの厚さを、スパンの1/25とした。

サクラ
だから、数字が余裕だったんだぁ~!。

そうそうっ♪。

こんな感じで理解しておくと大丈夫かなっ♪。

では、こんな問題はいかが?。

二級建築士試験の平成24年度の問題(30年度も同じ)

四周を梁で支持されている床スラブの厚さが、短辺方向における有効張り間長さの1/30以下の場合、建築物の使用上の支障が起こらないことについて確かめる必要がある。

サクラ
うんっ、もうこれは正しい枝ってわかるよっ。
サク
正解っ!

じゃ、じゃあ・・・これは?。

一級建築士試験の平成25年度の問題より

鉄筋コンクリート造の床スラブに生じる長期たわみを小さくするには、一般に、スラブを厚くするよりコンクリートの強度を大きくするほうが効果がある。

サクラ
んっ?、やっぱり床スラブは厚くした方がいいんじゃない?。
サク
その通りっ!、これは誤りの枝だねっ。

まぁ、確かにぃ~、強度を大きくすればわずかだけどたわみを小さくできるけど、やっぱりスラブ厚を厚くする方が断然効果的ですわぁ~。

ここだけの話し・・・スラブ厚さtの3乗に反比例してたわみが小さくなるんですっ。

まっ、ここまでの話しまとめると・・・。

「強度に頼るなっ、厚さに頼れっ!」の一言に尽きます。

以上っ!(笑)。