二級建築士では最近よく出題されています(もちろん一級建築士も)
…って、最近っていつなん?と聞かれると「10年前」くらいから(笑)。「最近じゃないやん~!」っと突っ込まないでくださいね(笑)。平成20年から事務所系の問題が出なかった年がないくらい出てるんですから~!
安心してください…一級建築士も…最近は毎年…いやっ、…正確にはがっつり出ない時もあるかぁ~。参考までに1問やってみましょうか。
目次
一級建築士試験の平成24年度の問題より
事務所ビルの計画において、外壁面を緑化するため、植物の生育のための支持材や十分な土壌基盤を確保する工夫した。
「うんうん、したらええやんっ♪」って感じですね(笑)。
とにかく、事務所系問題は得意になったも損はないですね。
覚えておく要点
貸事務所の構成は?
一般的には賃料の取れる部分を収益部分といい、その他の部分を非収益部分と言います。
例えば、非収益部分だったら玄関・EV・便所・管理事務所・電気室とかの事ですね。その中でもEPS(電気シャフト)の点検だったら、貸事務所の場合は廊下側などからの共用スペースから点検できるのが効率がいいですね。
賃貸の形式
色々な形式があります。建築的に考えるとワンフロアをまるごと貸してしまう「フロア貸し」とかワンフロアを分けて貸す「ブロック貸し」(小部屋貸し)などがあります。
もちろん、ブロック貸しにして色々な会社が入るとなると、共用部である廊下などが増えてしまい、非収益部分が大きくなってしまいます。
また、ブロック貸しの場合の隔てている壁などは、防火区画に利用したりすることもできます。またそれぞれの会社が入ることも多いので、EPSは分散配置している方が望ましいですね。
では、ここで1問。
一級建築士試験の平成16年度の問題より
センターコア形式の地上15階建の貸ビル(基準階の床面積2,500㎡)において、EPS(電気設備・盤スペース)は、コア内の共用廊下に面して分散配置とした。
「基準階の床面積の大きい貸ビルだったらフロア貸しではなく、ブロック貸しの場合も想定すると、コア内の共用廊下に面して分散配置する方が効率がいいですもんね。」
基準階とは?
同じ平面構成が繰り返されている階のこと。1階にはエントランスになっている建物が多いので、それより上階の階を指すことが多いかと。
レンタブル比とは?
全体のレンタブル比(延べ面積に対する収益部分の床面積比)
基準階のレンタブル比(基準階の床面積に対する収益部分の床面積比)
色んな数値で出ますので、ぜひこの数値範囲を覚えておきましょうね。
二級建築士では、平成28年度なんて図入りの計算問題も出題されています。
オープンコアとは?
コアを建物の真ん中全体に配置した形式をいいます。
床面積が比較的大規模な高層用に適しています。
これは、一級建築士っぽい内容ですが、二級建築士で出題されています。
・・・。
・・・。
まっ、この用語で出てきたことはないのですが、小ネタですっ(笑)。
二級建築士試験の平成25年度の問題より
オープンコアは、コアを平面の中央部全体に配置した形式であり、基準階の床面積が小さい事務所ビルが適している。
まとめ
「レンタブル比」の数値と定義は正確に覚えておきましょう!
おまけ
今は、日本でも働き方が様々になってきました。「貸事務所」も横文字のかっこいい言葉で呼ばれていることが多いですね。その中でも個人的に気になった言葉が「インキュベーションオフィス」つまり「インキュベーション」という英語は「ふ化器」と言う意味。何となくベンチャー企業向けのオフィスのことで、こじんまりしてて24時間365日使用でき、中にはシャワー施設もあるという何とも言えない仕事のハードさが想像できちゃいます。(試験には出ない気がしながら書いてます…。)