建築士試験の勉強法

CEPTEDって何?

CPTEDは何の略?意味は?

Crime Prevention Through Enironmental Designのそれぞれ頭文字を取った略で「セプテッド」と読んだりします。

という事で、「防犯環境設計」という意味になるんです。

CPTEDの考え方

欧米では、「人間によって作られる環境の適切なデザイン(=心理学的効果を考えた設計)と効率的な使用によって犯罪に対する不安感と犯罪の減少(=犯罪抑止効果)、そして生活の質の向上を導くことができる」という思想が定着しつつある。

4つの基本的な手法

監視性の確保

この「監視性の確保」が4つの基本原則の中でも最も重要とされている項目です。簡単に言うと、度犯罪者が「どこで誰がどうやって見ているかわからないからやめよう」っと思えるような街作りです。人通りの多い道や、自主防犯パトロールを行っている人達などの「自然監視性の確保」も有効となります。ただし、人通りが多くても壁が邪魔をして視線を遮ったり、街灯も少なくて見えにくかったりすると、防犯上有効とは言えません。

例えば、設計の面で言うと敷地内の低木と高木を組み合わせてプライバシーを確保しつつも、宅地内外の見通しを確保したりすると、「もしかして家の中の人が見てるかも」っと言う心理状態が働き、また宅地内への侵入時にも、通行者に見られるリスクも高いため、実行を諦めることでしょうね。

監視性の確保(周囲からの見通しを確保すること)

領域性の強化

例えば街に落書きをしようとする人が、「ここの地域はやりにくいなぁ~」っと思わせることが「地域性の強化」です。

じゃあどうすれば?っと考えると「きれいな街づくり」が基本っとなっていきます。ゴミがない街にしたり挨拶をしたり(帰属意識の向上・コミュニティ形成の促進)、または車の幹線道路への抜け道となって交通超過を起こすと、安全面が損なわれるだけでなく、犯罪者にとっては入り込みやすく、逃げやすい状態を作ってしまいます。

また、逆に目に見える領域の確保をしてしまうと(例:高い塀を作る)、ひとつめの「監視性の確保」に反してしまうことになるので、逆効果ですね。

領域性の強化(帰属意識の向上・コミュニティ形成の促進)

接近の制御

「わざわざ近づいてまで悪いことをしたくないなぁ~」っと思わせることです。例を挙げると割とたくさん思いつきます。防犯カメラであったり、マンションの玄関がオートロックであったり…。落書きであれば、塀ではなく生垣にしてしまうとか。この「わざわざ」と思わせて近づかないようするための工夫のことです。それでも「やったるかぁ~!」っと闘志を燃やす犯罪者はチャレンジャーですね。

接近の制御(犯罪企図者の動きを限定し、接近を妨げる)

被害対象の強化・回避

例えば、街づくりだと「防犯ガラス」に窓をするとか、部材や設備などを破壊されにくいものにすることが大事だということですね。

そう言えば、全国でもトップクラスの「ひったくり発生率」を誇る大阪で、自転車のかごにつける「ひったくり防止カバ-」をたまに警察などが無料配布していたりするんですが、さすが大阪つていうのもあってデザインが派手なものが多かったりします。


▲「みてるとり」と言うデザインのひったくりカバー(6年くらい前のデザインです)

こんな大きな目で見られていたら、ちょっと躊躇してしまうでしょうね。

ちなみに、東京はピーポーくんがデザインされた「かごごと すっぽり くるみちゃん」。なかなかステキなネーミングです。

被害対象の強化・回避(部材や設備などを破壊されにくいものにする)

 

まとめ

以上、4つの基本手法があるのですが、実際は組み合わせて街づくりを行っていき、より防犯性の高い街づくりをしていこうねっということなんでしょうね。

今回のキーワードを改めて書いておくと…。

です。

ひと通り読んでみて何となくイメージがついてもらえると嬉しいです。