建築士試験の勉強法

混合セメントの特性を覚えましょう

出題の傾向

混合セメントがよく出ているのは、どちらかと言うと二級建築士のような気がします。(何となくね。)特性に関しても一級建築士よりも色々な出題されているような気がします。(これも何となくね。)

環境負荷の低減を図れる混合成分なので、今後の出題の可能性は大きいです。

覚えておく要点

混合成分とセメントの種類

3つの混合セメントを覚えましょう。

高炉セメント

高炉スラグ(溶鉱炉での製鉄時の微粉末となる副産物

サクラ

環境負荷の低減に貢献しているんだね♪。

フライアッシュセメント

フライアッシュとは石炭火力発電所から出た副産物で、石炭を燃焼させた際に電気集塵機から取り出すことのできる石炭灰です

サクラ

こちらも同じく環境負荷の低減に貢献しています♪。

アッシュとは「灰」という意味で、髪のカラーリングでアッシュグレーとかアッシュブラウンとかありますが、確かに灰色がかっていますもんね。

まっ、アッシュグレーって直訳したら「灰の灰色」なのか…(笑)???。

どのように効果が発揮するかと言うと、フライアッシュの形状は「球状の微細粒子」なんです。セメントの一部をフライアッシュに置換した場合、ボールベアリングのような役割をして、流動性が改善され、そのため単位水量を低減することができるのです。

またセメント置換として使用する場合には水和熱が低減して温度ひび割れを抑制できるために、マスコンクリートにも有効です。

あっ、なんか複雑になったので後ほど箇条書きにしますね。

シリカセメント

火山灰とか珪藻土などのシリカ鉱物です。

あれですよあれっ!、お菓子に入ってる「これは食べ物ではありません」って書いているシリカゲル乾燥剤とか、後はちょっと前に流行った珪藻土バスマットとかありましたね。

A種・B種・C種とは何の違い?

混合量の違いです。多くなるほどA種→B種→C種と呼ばれていて、B種がよく多用されています。

…って事は、B種は普通ポルトランドセメントの量が減るっという事だから…。

セメントの欠点は解消され、利点は残念ながら…減少しますって事ですね。

高炉セメント(B種)の特性は?

  1. 初期強度がやや小さいが長期材齢強度は大きい
  2. 水和熱が低い
  3. アルカリ骨材反応を抑制する
サク

シリカセメントも同様だよ。

フライアッシュセメント(B種)の特性は?

  1. ワーカビリティーが極めて良好
  2. 長期強度が大きい
  3. 乾燥収縮量が少ない
  4. 水和熱が低い
  5. 中性化速度を速める(欠点)

問題を解いてみましょう♪

高炉セメントからの出題を2問。

まずは、二級建築士平成23年度からの出題です。

高炉セメントB種は、普通ポルトランドセメントに比べて、アルカリ骨材反応抵抗性に優れている。

次は、一級建築士平成21年度からの出題です。

高炉スラグを利用した高炉セメントを構造体コンクリートに用いることは、再生品の利用によって環境を配慮した建築物を実現することにつながる。

同じ高炉セメントでも、出題の切り口が違う2問の問題ですね。

まとめ

本当は、セメント置換(内割り)と細骨材置換(外割り)があって、細骨材置換での使用ではフライアッシュを結合材とはみなさないようなので、セメント置換(内割り)で考えていいと思います。

なので、前置きが長かったですが…。

「セメントの欠点は解消し、利点は減少する」っと念頭において考えるといいかと思います。